呉軍港の空襲

                                 木村フジエ
 この絵は呉の山の灰が峰の絵です。
灰が峰の向こう側からクモの子をちらした様に艦載機が「あれっ!!」と云うように
呉の軍港に向かって来ました。
 その時の傷病兵を治療した者です。
艦載機から兵隊を狙い撃ちされて、背中を通って膀胱を突き抜けて尿が出てくるのです。
治療室は防空壕です。その中で、尿が出てもどうしようもないので、何時までも付いて居れないし、
次の傷病者が来るので、可哀相でした。
「終戦」のラジオを聞くきく、皆んなで「勝つ迄はと言っていたのに」泣けてなけて、悔しかったです。
 二度とこんな事があってはいけません。おわり
                             2004/09/22.


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