亀ヶ首 東(本)試射場を歩いてみる

   V、突堤・ガントリークレーンの壮大な施設跡を眺める

 北の湾と南の安芸灘の間の幅百メートル、長さ百五十メートル程の平地が使われている。
 射座は平地にあり、壕は射座よりやや高く、箱型の鉄板の外側に土が盛ってあった。
 中に20−30名入る事ができ、外の射撃を見るため狭いスリットが横長に明けられていた。
 口径の大きい弾丸は前方の山の谷に、信管の実験では右の岬側の低い尾根を狙って撃たれた。
 弾丸が反れれば、山の上の方にとび上がった。
 大きな土手の下段の洞窟のような所に砲を据えて、向いの山の裾に設けた標的に弾丸を撃ち込む。

1、海岸・護岸・軌道・突堤桟橋
突堤=40mx10m  突堤→北射場  突堤
突堤揚陸場北方向  突堤→亀ヶ首  突堤
突堤階段  階段東方  突堤→呉

2、ガントリークレーン跡
 発射台は平地にコンクリートで固めた台座に主砲、副砲などが据えつけられていた。
 台座は三基あった。
 呉工廠から運ばれてきた砲身や砲弾は、レールによる移動式のクレーンによって所定の場所に運ばれていた。
 射朶(しゃだ・砲弾の打ち込み場所)
 射座の前方の約100メートルの所にある。ガントリークレンにより甲鈑を運搬した。
 クレーンは「門構え式」が二基あった。(船着場から東・射朶方向と南・砲台方向)
 呉工廠から運搬されてきた試験砲弾は船着場(突堤)に到着し、クレーンによって発射台に運ばれる。
 船着場(突堤)と発射台はレールによって結ばれており、クレーンはその上を移動した。
 甲鈑(こうばん)の強度試験をする場合は東の山裾の射朶(だ)に取り付けた。
 甲鈑は四、五畳のものから二、三畳のものまで広さは種々だった。
 舷側甲販の場合は取り付け角度を種々に変えた。

突堤レール跡  突堤奥  突堤奥レール跡
突堤横  突堤奥  突堤奥
突堤レール跡  レール跡  突堤奥本部

3、15糎砲以下発射盤新設2基。射朶砂止・間口7米、奥行4米、高2米。
  試射場の平地の東部にある山(亀の背から尾にかけての部分)を目標に発射
突堤階段西方向  射だ  ガントリークレン跡
射だ  射だ  射だ  射だ奥


亀ヶ首試射場の『現状』に戻る
亀ヶ首試射場の『今と昔』に戻る
「戦災遺跡めぐり」見学コース5に戻る
呉戦災の遺跡・見学 目次に戻る
トップページ総目次に戻る