1 平和教育教材

  平和教育への取り組み例

 「呉の戦災を学ぼう」教案例

T、目標
 1、身近な郷土や祖父母の戦災体験を通して「戦争とは何か」を考えさす。
 2、「8.6ヒロシマ・原爆と平和の課題」への導入にも利用する。
 3、空襲や戦時中の生活などの聞き取り調査を通して、祖父母や地域との交流を深める。
 4、できれば、国内では戦災被害者であったが、アジアに対しては、加害者であった戦争の意義を考えさす。

U、内容
 1、呉ではどんな戦災があったか、その概略を学習する。(体験談、ビデオ・資料を利用する。)
 2、戦災体験や戦時中・戦後すぐの生活体験を地域や祖父母に聞いて報告する。
 3、戦争の非人間性や悲惨さを話し合う中で、平和への意欲を高める。

V、授業展開例
 1、事前にできるだけ祖父母や地域で体験を聞いて、レポートさせる。
 2、呉の戦災の概略を教師が講義するか、班・グループが発表する。
 3、語り部の体験談を聞いたり、ビデオ・映画を観たりして感性を高める。
 4、討議例
    * なぜ呉は空襲されたのでしょうか、どのような空襲でしたでしょうか。
    * 当時の生活(衣食住・学校・遊び)と現在の生活を比較してみましょう。
    * アメリカの無差別爆撃をどう思いますか、(最近の戦争のことも考えて)
      なぜ、そのようなことをしたと思いますか。
    * 防空や避難体制が不十分だったのは、なぜでしょうか。
    * 空襲を受け、被災した人たちは、どのような生活上の問題があったでしょうか。
    * 当時の人たちは、戦争や戦災・苦しい生活をどんな気持ちで過ごしていたのでしょうか。
    * 日本は、負ける戦争をなぜ始めたのでしょうか、
       どんな戦争だったのでしょうか。
    * 私たちは、この戦争から、何を学んだらよいのでしょうか。
 5、聞いたり調べた戦災体験を文集にして、後世に資料を残していく。

W、資料・準備物
 1、 セミドキュメンタリー映画ビデオ
  「赤い月の街ー呉空襲ー」 呉戦災を記録する1フィート運動呉市民の会 制作

 2、呉空襲の書籍資料
  A 「呉の戦災"− あれから半世紀 くりかえすな −」
            呉戦災展実行委員会 編 写真資料集
  B 「黒い盆地 呉市民の戦災応募体験記と資料」 呉戦災を記録する会 編著
  C 「呉戦災ーあれから60年ー」 呉戦災を記録する会 編著   D 「改訂版 呉空襲記」 中国新聞社
  E 「日本の空襲 七、中国・四国」 日本の空襲編集委員会編 三省堂

 3、教師用参考資料
  A 「平和教育実践辞典」 広島平和教育研究所編 (労働旬報社)
  B 「戦前・戦中用語ものしり辞典」 北村恒信 (光人社)



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